写真、ピントが合ってなくて見づらいんですがね、「鈴」 です。
これ、一枚の小さな金属板からできてるんです。
当然、チリン、と音も鳴ります。
うちのAutoCADやコピー機、電話機なんかを導入してる、(株)大塚商会主催の講演会に行ってきました。
講師は、「携帯電話の小型の電池ケース」 や 「痛くない注射針」 の開発で有名な 岡野工業(株)の岡野雅行さん。
講演の冒頭では目の前のマイクを指して、
「皆さん、カラオケには一度や二度はいったことあんだろ、このマイクの頭の金網を丸くしてあるのも、おれがやったんだよ」って。
そんでもって次には、写真の鈴を会場の全員にプレゼント。
この一枚の金属板からできている鈴は 「絞り」 という技術で丸くしているらしい。
驚いたことに、今から45年ぐらい前に岡野工業で造って以来、未だにだれも作れないらしい。
江戸っ子口調というのか、落語を聴いてるみたいなしゃべりでポンポンと話をしていくのが楽しい。
誰もが 「作れない」 というものを造ってきた自身のものづくりの話の中で、大企業の設計の人間がいたる所に図面を持ち込んでも 「できない」 と言って断られてくるらしいのだが、
出来上がりの寸法などが描いてある「設計図」は描いても、造り方がわかってないんだから、できるわけがない。
自分には初めての挑戦でも、今までの多くの経験から、こうすればできるってピンとくる
のだそうだ。
いろんなことに挑戦し、経験を積んできた人の深ーいことば。
建築でも一緒。
この域に達するぐらいに、いろんな挑戦や経験を重ねたいものです。