
岡崎市の商店街にある築62年の古い長屋。
もともと魚屋さんを経営していたお施主さまが、息子さんの住居にできないか、とのことです。
元は長屋なので奥に長ーい「ウナギの寝床」。
でも、新築当時、宮大工に建ててもらったとのことで、柱や梁は立派なイイ材料が使われ、今では年季の入ったイイ色になっています。
また、造作などの職人仕事もイイ仕事がしてあります。
お施主さまが建物を残して使い続けたい、というのがわかります。
ただ、両サイドはお隣さんとの隙間はほとんどなく、外壁の仕事や耐震絡みの仕事も外部からはできません。
正面の間口方向には耐震壁がまったくないし、基礎も鉄筋のない無筋コンクリートだろうし、そもそも石の上に土台が乗せてある石場建てだろうし…いろんな意味で難しい建物です。
正直、ほとんどに手を加えると、新築と同じだけまたはそれ以上にお金がかかります。
既存建物の再生は、いろんなことをクリアしていかないといけないので、新築よりも大変です。