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愛知 名古屋の建築設計事務所 / 住まいの建築人・tajimaのイキヌキニッキ

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古材

今日は午後から 「岡崎の家」 の打ち合わせ。

先日提出した確認申請の進捗状況もご報告。
今現在、世の中の情勢が厳しさを増している中、確認申請を提出している物件が少なくなっていることもあってか、提出時に 「大至急でお願いしたい物件です」 と念押ししたためか、意匠と設備の数点の指摘事項が2日後にはFAXで上がってきました。
(規模が大きいとは言っても 「住宅」 なので、ビルものに比べれば審査が早いのは当然ですが)

あとは構造の審査で指摘事項がどれだけあるか・・です。



今日は、和室の細かい材料を詰めました。

ずーっと以前に、築80年ほどの既存の建屋を解体したときに抜き取った材料を、和室に使うことにしました。

ヒノキの180mm角の大黒柱は、土台や梁との仕口(シグチ:取り付けのジョイント)部分が溝や切り込みが多いために今回は 「柱」 としては使えないために、削り落してサイズダウンして、仏間の框(カマチ:仏間の床の段の先端にある横材)として、使うことにしました。

ホントは、今まで長年支え続けてきた文字通り 「大黒柱」 なので、「柱」 として床柱に使いたかったのですが、どうしても寸法が足らず・・・、大黒柱さんには申し訳ないですが、框として活躍していただこうと思います。


その他、以前の仏間の框(カマチ)に使っていた桜の無垢材を、今回は床の間の框へ。



仏間、床の間、和室、という古くから受け継がれてきた空間に、先代から受け継がれる材料を使いたいとは思っていました。

古い材料も新しく生まれ変わって、新しい家で新しい材料人生を送ってもらおうと思います。



仕方なく解体されていく古い建物の痕跡を、少しでも新しい家に使うことができれば、それだけで時を経た深みのある建物になる、そんな気がします。
by tajimbo | 2008-12-14 23:08 | 仕事
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